無添加化粧品は安全か

無添加化粧品って安全ですか?
「無添加化粧品」を使っていれば安全でしょうか?
無添加化粧品の原料とは?
原料を考えると、消費者の考える「無添加」のイメージとは程遠いものです。
「無添加=安全」という図式にあてはめるのであれば、常識で考える「無添加成分」とは大きく異なります。
無添加化粧品の原材料は水溶性ポリマー(あまり知られていませんが、今までとは別の種類の界面活性剤で、紙おむつの中に入っている尿を吸収する高分子樹脂や、ポリ容器や台所用のラップと同質の原料)を主原料として出来ています。「ラップ」に「防腐剤」を入れなくても腐らないのと同じで、防腐剤を配合する必要はありません。

指定成分とは?
そもそも指定成分とは、「かぶれの原因になりうる刺激性の成分」のことを言い、当時はタール色素83種、その他123種の成分を使用する場合は表示を義務付けされたのでしたが、これらは「刺激が比較的強い」ということで、「毒物だ」というわけではなかったのです。
しかし一部のメーカーはこの制度をイメージづくりのために「こういう毒物は使用しておりません。」とうまく利用しました。
その代表が「鉱物油、防腐剤、香料、着色料といった指定成分は一切配合しておりません。」と言う宣伝です。
そして「無添加=安全」と言うイメージを消費者に植え付けました。
例えばクリームは水と油を乳化させて作るものです。
油は酸化するし、臭いもあります。
それをある一定期間安定させるためには、「防腐剤」や「香料」が必要になるのですが、 「自然=無添加」⇒「無添加・無香料=安全」と消費者の作り上げた構図は、化粧品の添加物を忌み嫌うことから始まりました。
その結果、どうなったかというと、半永久的に変質しない、腐らない原料で化粧品が作られるようになりました。 ここで合成ポリマーが登場するのです。
合成ポリマーで美容液や乳液を作り、食塩水で粘りを出して、「無添加」「無香料」と称したり、「指定成分の化学物質は使わない」という妙な論法で、「指定されていない化学物質」を使っているのでは、「いったいなんのための化粧品なのか?」と首をかしげざるを得ません。
気づかないまま、無添加化粧品を使っていませんか?
基礎化粧品は、もともと女性や高齢者に不足している皮脂の代用品であるべきです。
皮脂は皮膚の健康維持に役立っている皮膚常在菌の重要な食料でもあり、エコロジー環境でもあります。
それらを洗顔で一掃して、皮脂膜の代わりに人の肌には元々存在しない合成樹脂の皮膜を形成するのでは、皮膚の健康を守るとはとても言えません。これが代表的な無添加化粧品の実態です。
問題なのは、そういう化粧品を塗った後の皮膚のツルツルしている感触は、実は「合成ポリマーの皮膜が皮膚の表面に形成されたからにすぎない」という点です。肌が若返った訳ではなく、また、皮膚の水分保持能力が高まったわけでもなく、ヒアルロン酸などの保湿剤が水を大量に保持しているのに過ぎないのです。
化粧水や乳液、クリームなど、皮膚に直接塗る化粧品は必ず成分表を見てください。 アクリル酸・・・、メタクリル酸・・・、・・・カルボマー、加水分解コラーゲンのような表示が出ていたら、その化粧品は避けてください。
こういう合成ポリマーを肌に直接塗っていいのは、あまり水に溶けない合成ポリマーで、毒性の怖い紫外線を防ぐUVカット化粧品(海に行く時に短期間使用)とか、合成洗剤を手に触れさせたくない時に使う、ハンドクリームのようなものに限られます。
(バカがつける化粧品・小澤王春著より抜粋)
「無添加化粧品なんて使ったことないわ~」とのん気におっしゃるあなたへ。
「無添加」と書いてなくても、最近の多くのクリームは「無添加化粧品」と同じような処方です。 見た感じの特徴は、表面に光沢のある、薄くのびる柔らかめのクリームです。
つけるとサラサラで、油分が一切入っていないか、殆ど入っていないタイプです。 「プル~ン」として、サッパリした使用感のクリームや、ジェル状のクリームも同じ仲間です。 気になる方は「化粧品毒性判定事典」小澤王春 著などで成分をチェックしてみましょう。
